筆者にとって「統計の数理」とは,次の3つに集約されます.確率統計学全くの無秩序に見える現象の中にも,秩序があります.これを捉える数学分野ですが,20世紀に入って初めて数学の一つとして認められました.形式科学数学,計算機科学,論理学などは,どの分野も,現実の捨象としてモデルを得たあとの形式的な扱いから知識を得ます.数式,プログラムと心を通わせることが大事です.モデリング現実を人類に取って計算可能な,形式科学の世界に落とし込む技法をモデリングと言います.現実の切り取り方に,その後の発展性が宿ります.